書家としての側面

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    「春夏秋冬」
    「森羅万象」
    「松竹梅」
    「一二三」
    「いろは」
    「心」
    「生」
    「無」
    「在」
    「○」
    「一」
     
    一年近く、こんな素材を書いている自分がいる。
    “そういうあたり”に今を見出そうとしている。
     
    本当はみんなが好きな言葉。
    書家であるならばいつかは作品にして発表したい言葉。
    なのに、なのに、、、
    書家がなかなか書かなかい素材。
    なかなか書ききらないからだ。
    傑作がない素材とも言えよう。

    作品化しないまま一生を終えてしまっても何ら問題はない。
    しかしこんなに良い素材を作品にしないなんて残念でならない。
    少なくとも私の場合はそう素直に思ってしまう。
     
    あまりにも根元的過ぎて余程のことがない限り手を出しづらい。
    言葉の持つ概念が無限すぎてついつい後回しとなってしまうというのもわからなくもない。
    普通のようで実に普通じゃない素材だから。
     
    その普通じゃない言葉をモチーフとして創造してみたいと思う自分。
    明日はないかもしれない。
    だから悔いが残らないように自分にとって美しいと思う言葉を表現する

    どうせやるなら目指すは代表作。
    いつだったか死ぬ気で臨んだ「風林火山」もこの類だった。
     NHK大河ドラマの題字とくれば一年間世に露出される。
    下手打ったたら世間からの誹謗中傷の的。
     
    そういうあたりに挑戦したり美を追求する自分。
    そういうあたりに自分のRock’n Rollを打ち込み続ける自分。
    そういうあたりに命を弾かせる自分がイマココにいる。


    ★★★只今康二中★★★
     
      「弘前の桜」

     
    JUGEMテーマ:アート・デザイン






     

     

    柿沼康二推奨プレミアム兼毫筆「かき★★かき」入荷

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      NHK-Eテレにて2012年放送「NHK趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」用に開発及び番組内にて使用、柿沼康二推奨プレミアム兼毫筆「かき★★かき」 (初心者から中級者向け)入荷しました!数に限りがございます。お早めにお求めください。


       
      穂首径 8.5 m/m
      穂首丈 51 m/m
      軸全長 202m/m
      マテリアル:羊毛

      「NHK趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」用に柿沼が創業100年の名筆本舗久保田号と共同開発で作った熊野筆。また番組内でこの筆を使用しています。
      上質の羊毛にヒゲ(羊の尾の毛)をブレンドした、しなやかなさと腰の強さを併せ持つプレミアム兼毫筆です。半紙臨書から作品制作まで幅広く、初心者から上級者まで使えます。また指導者の添削用にご使用頂けます。

      ご注文はこちらから



      「円月上寒山」 138×35cm
      柿沼康二精選羊毛筆「情熱(じょうねつ)」を使用しております。

      素材: 細微羊毛・竹
      穂丈: 70mm
      穂径: 9 mm
      軸径: 10 mm
      軸全長:315 mm


      柿沼康二がこれまで使用してきた創作用筆の特性を更に進化させて作られた上級者向け中型の最高級羊毛筆。
      半紙及び創作用に製作された「不死鳥」「澄心」をベースに濃墨から淡墨による少字数書、半切二行の多字数作品、漢字仮名交じり書などなどの制作に適しております。楷、行、草、篆、隷、いずれにも適応するベーシックかつオールマイティーな作りとなっております。筆には「情熱 柿沼康二精選」と刻字されています。

      ご注文はこちらから
      http://kakinumashop.cart.fc2.com/ca3/21/p-r-s/


       


      「雪月花」 136×35cm
      柿沼康二精選羊毛筆「無心(むしん)」を使用しております。






      「山寒花開遅」 
      140×36cm
      柿沼康二精選羊毛筆「無心(むしん)」を使用しております。


      素材: 細微羊毛・竹
      穂丈: 77 mm
      穂径: 10 mm
      軸径: 11mm
      軸全長:320 mm


      柿沼康二がこれまで使用してきた創作用筆の特性を更に進化させて作られた上級者向け大型の最高級羊毛筆。
      半紙及び創作用に製作された「不死鳥」「澄心」をベースに濃墨から淡墨による少字数書、半切一行二行作品や二×八尺二行の多字数作品、漢字仮名交じり書などの制作に適しております。楷、行、草、篆、隷、いずれにも適応するベーシックかつオールマイティーな作りとなっております。筆には「無心 柿沼康二精選」と刻字されています。

      ご注文はこちらから
      http://kakinumashop.cart.fc2.com/ca3/20/p-r-s/

       

      新型7連根大筆「風林火山」久保田号作

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        新型7連根大筆「風林火山」久保田号作

         

        新たな筆を新調。
        熊野久保田号製の7連根シリーズの三男坊にあたります。

         

        40cm弱の極上の馬毛をより集め、7つの根っこを結合する軸を大幅に改良、制作に2年かけました。

        軽く新車が購入できるほどのお値段だが、それが安いか高いかは心の持ちようだ。

        この筆としかできない旅をこれから楽しめることを想像すると胸が高鳴る。

         

        この三男坊には「風林火山」と命名しました。

        自分の代表作「風林火山」(2007NHK大河ドラマ題字)を軸に刻みました。


        200×200cm〜250×250cm程のサイズに一文字を書くのに適した筆です。

        実はこれくらいのサイズが最も中途半端(巨大でも小さくもない)で難しいというのは

        大作を手掛ける作家ならば直ぐに理解できると思う。

         

        初代7連根大筆の新調から早15年の月日が経ちました。

        NHKの特番「にんげん広場21・いのち」という番組で20mにも及ぶ特大のパフォーマンス「生・命・力」の
        ために開発された初代
        7連根の長男坊は、軸の直径が30儷、毛の長さ55cm5mを優に超える
        何百回もの大作への旅、海を渡ること
        10回以上、数々の緊迫したシーンを私と共に闘ってきました。
        軸の直径一度も壊れず、修理に出すことなくいまだ健在というのがこの
        7連スタイルの強み、そして凄み。

         

        「命」

        「噛」

        「風林火山」ケネディーセンター(ワシントンDC)

        「一」2002
        「一」BOSE社CM



        などの代表作は、この筆との旅の軌跡です。

         

        次男坊、19連根の特大筆「Eternal Now」は、サッカーCWCチャンピオンズリーグ決勝戦オープンニング

        作品「決戦」用に特別に開発された大物、軸の直径は40冂兇─筆を完全に開き着ると

        1m50cmもの太さの線が描けます。

        使用目的(飾り物ではない)としては世界最大と言っても過言ではないでしょう。

         

        「決戦」CWC決勝用

        「喰」

        「行行」金沢21

        「不死鳥」金沢21


        などがこのツールから生み出されました。

         

        筆はこれでもかというほど持っている。

        余るほど持っているのになぜまた作らせるのか。

         

        それは更に良い作品を創りたいと思うからである。

         

        自分に合っていること。

        自前の筆より更に切れ味が良いこと。

         

        良い刀を携え、獲物を斬りにいく。

         

        最近の感覚で言うならば「旅」。

         

        更にいい旅、豊かな旅がしたいのだ。


        ★★★只今康二中★★★

        「ENO・HYDE  SOMEDAY WORLD」






        シダックス・カルチャービレッジ「アートの壁」プロジェクト第2弾 柿沼康二書「ムンズ」展示

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          シダックス・カルチャービレッジ「アートの壁」プロジェクト第2弾  柿沼康二書「ムンズ」が展示されてます。

          昨年12月に、シダックス・カルチャービレッジ総合プロデューサー森雪之丞氏と、ビジュアルデザイナー ミック・イタヤ氏の描く天使とコラボレーションで始まりました「アートの壁」。今回はその第二弾として「ムンズ」という言葉をダイナミックに描きました。

          下記リンクサイトから制作映像もご覧頂けます。

          http://www.shidax.co.jp/charity01/munzu.html







          「柿沼康二臨書BOX 空海・風信帖 [DVD+テキスト本]」‐その7‐

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            「風信帖の“風”が書けたら風信帖全てが書ける。」
            昭和の三筆・手島右卿はそのような言葉を遺した。
            風信帖は勿論、その他多くの空海の方帖を徹底的かつ多角的に学書し、その書法がマスターできていなければ風信帖の第一字目のこの「風」を書くことはできない。空海用筆の全てが凝縮していると言う。


            子供じゃないかぎり「風」という字を書けない人はいないし、この風信帖「風」をテキストとして傍らにおきそれを見ながら書くだけなら特に書家じゃなくても誰にでもできる。
            字が書けても「書」として臨書として本当に書けているかどうかは別問題という芸術上の矛盾がそこにある。


            空海の筆意や筆法を読み解き書かれたものでなくては“書けてない”という事になる。
            臨書は、実は単なる模写や模倣ではない。
            観る人が観ると臨書した人の真の力量が露呈されるから怖い。
            誤魔化しがきかないから臨書というのは本当に恐ろしいのである。


            書家の間で「風」が難しいという話はさほど刺激的なものではない。
            以前、東京学芸大学の恩師が「一通目の「少」が自分にとって最も難しい。」という話をされていた。二画目から三画目に映る際、普通ならあるはずの連綿線が虚画となって筆が宙に浮いているから、三画目の左払いが非常に書きづらくなっている。宙から紙に着地したと同時に書法上最も荒が出やすい左払いという合わせ技が待ち受けているから難しいのだ。
            このように人それぞれ拘りが違うのが当然であり自然である。


            硬い兼毫筆を絶対視してお使いの人には今一つ分りづらいかもしれない。私を含め濃墨と羊毛長鋒のクタクタの柔らかい筆を使用し原本の細部まで見逃さずに模倣する事をテーマとする書家にとっては形のみならず用筆や運筆が織り成す“動き”が重要視される。


            字の形は筆の運動の結果である。


            最初から形を目指すのではなく、なぜこのような形態になったのか筆者の筆意や筆の筆理を探ることに臨書の醍醐味がある。また、そのまま書の醍醐味とも言えよう。


            筆の運動の結果が字となって現れる。
            角度・圧度・速度の用筆運筆の三要素のどれかが少しでも崩れると求める線質を表現できない。同じような線が書けないのはその何れかが間違っているとも言える。


            NHK「趣味DO楽 書の冒険」用のNHK出版テキストを出版するにあたり掲載されている風信帖の部分臨書、「自」「恵」「風」を手掛ける上で私が最も苦労したのが実は「自」であった。書家仲間から「自」が難しいという事を聞いた試しはない。


            筆で書いたとは思えない一画目のそり曲がった縦線。その他の線質と比べるとヘラや硬質の何物か大胆にどっぷりと書かれた線が異質かつ不気味なテイストを醸し出している。反時計回りに弧を描くように反り込む縦画は中国書にはほぼ見受けられない空海用筆の特徴の一つ。空中左手線(左手線:左手で筆を持つ時のように左側に筆を倒す用筆)というべきか、前の文字「書」を書き終えた時点における次の文字への予測をはらみ、入筆前の筆が宙に浮いているところでの筆の角度、腕の角度や紙面に対する姿勢が物を言う。紙に対し入筆してからでは絶対にリカバリーなどしようがない。これまで何千、何万と書いてきたその字とその線、自分が知っているつもりだった事を大いに恥じ、また空海書の本当の力に突き放された。


            書けば書くほど、拘れば拘るほどに味を増し続ける「風信帖」また空海の書の世界はまさにアートそのものだ


            風信・忽披・忽恵それぞれが書かれた日付「九月十一日」「九月十三日」「九月五日」に拘った時期、忽恵後半「止観座主」中盤「仏」「申」の縦画、「空海は跳ねない、止めない、払わない」に拘った時期、圧と吊、八面出鋒、左手的線、呼吸の違い、貫通力、立体感…


            「風」が書けたら空海が書けるという境地に至るには、先ずこんな屁理屈を述べてる間に一枚でも多く書き(書に臨み)、自ら迷宮に迷い込み、古典の謎解きに精を出しなさい。


            亡き二人の師、書に命を捧げた先達にそう言われている気がする。

             

            ★★★只今康二中★★★
             

              「腰使い」



            日本経済新聞WEB版・コラム連載(全12回・2012年11月〜2013年6月)

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              JUGEMテーマ:アート・デザイン


              日本経済新聞WEB版・コラム連載
              (全12回・2012年11月〜2013年6月)

              WEB版・日本経済新聞にて柿沼康二が「書」の魅力について
              熱い言葉で語るコラム全12回。

              まだご覧頂いてない方のために再度ご案内いたします。

              1回 誰が「書」を殺した?

              2回 「書」って一体何なんだ?

              3回 「模倣」と「創造」の垣根はない

              4回 書に音を聴く

              5回 書は「3D」のアート

              6回 己の今を問い、ねじり出す

              7回 籠城中の制作流儀、教えます 

              8回 書と文学は本当に一体か  

              9回 「日本経済新聞」の屋号  

              10回 熊野筆は「共犯者」

              11回 「文房四宝」を半減させるな!

              12回 私はアーティストである




              「柿沼康二臨書BOX 空海・風信帖 [DVD+テキスト本]」‐その6‐

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                「柿沼康二臨書BOX 空海・風信帖 [DVD+テキスト本]」
                ‐その6‐


                「風信帖」撮影秘話

                 

                初めて柿沼康二氏の臨書の撮影をしたのはかれこれ10年以上前に遡ります。

                それから幾度となく撮影を積み重ね、その間メディアはハイビジョンになり画質も画面の比率(4:3から16:9へ)も変わって行く中で常に試行錯誤の連続でしたが、今回の「風信帖」はその集大成として取り組みました。

                 

                技術的なことについて説明すると、まずはライティング。手や筆の影が字の邪魔にならないようにどこにライトを置くべきかが最初の問題です。ただし完全に影を消してしまうようなライティングをすると逆に不自然な感じになります。「風信帖」では縦長の蛍光灯を二本、書き手の正面からあてたところ今までにない均等で自然な感じになりました。そしてさらに今回は露出の面でも新たな工夫を試みました。カメラの適正値よりもかなり絞り気味で撮影することにより反射を抑え長時間の視聴でも疲れないよう配慮しました。

                 

                次にカメラのポジション。これまで手持ちで撮ったり三脚に載せたり様々なアングルから半ば実験のように撮影して「ベストポジション」を探し続けてきました。
                そして今回「風信帖」を撮影するにあたって選択したのは次の三つです。

                 

                1. 左斜め上からの定点

                2. 右横からの定点

                3. 一脚を使い一枚ごとにポジションを変える

                 

                左斜め上からのポジションは字の全体のバランスを観るのに適しているのに加えて腕や体の動きも確認出来ます。右横からの映像は大半が手によって字が隠れてしまうので「禁じ手」とも言えますがそこからしか見えない動きや線があるということで出番は少ないながらあえて採用しました。


                そして一枚ごとにポジションを変えて撮影する意図ですが、臨書を多角的に観ていただきたいということ、さらにはまるで生き物のような筆の動きのダイナミズムを感じていただきたいということからこの方法を選びました。

                 

                以上の三つのカメラポジションで撮られた映像を編集して94分の作品になりました。

                 

                柿沼康二氏の臨書の撮影は長時間にわたって非常な緊張を強いられる過酷な現場ですが、

                いつもあっという間に時間が過ぎてしまう不思議な空間でもあります。

                書かれた字もさることながら何よりもその「運動」の美しさを無音の94分間で確かめていただきたいと思います。

                 

                撮影:編集 郡司正人






                アンコール放送 NHK出版テキスト発売 趣味Do楽「柿沼康二 オレ流 書の冒険」

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                  アンコール放送 NHK出版テキスト発売 趣味Do楽「柿沼康二 オレ流 書の冒険」

                  書名:「NHK趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」
                      (※アンコール放送版(表紙一部変更・テキスト内容は変更ありません)

                  仕様:A4判 並製 112ページ(オールカラー)
                  定価:1,050円(本体1,000円)
                  発売日:2013年7月25日
                  ISBN:978-4-14-189771-2 C9471 Y1000E

                  詳しくはこちら


                  【放送】平成25年7月31日(水)〜9月25日(水) 
                  放送  [Eテレ]毎週水曜日 午後9:30〜9:55
                  再放送 [Eテレ]翌週水曜日 午前11:30〜11:55

                        
                  (番組概要)
                  書の世界の革命児、書家 柿沼康二。
                  書道家の父を持ち5歳の時から筆を持った柿沼は「書とは“自分の心を映すもの”」と定義し、単身ニューヨークに渡り、独自の「書」活動を展開。6×7メートルの大作に挑むなど、自らの創作活動で既存の日本書道のあり方に異議をとなえ続けている。
                   
                  今回の番組テーマは『書道から、道を外してみる』こと。枠組みをはみ出したとたんに見えてくるのは、無限にある書の表現。上手、下手は関係ない。『書はオレ流でいいんだ!』
                   
                  番組では書家・柿沼康二と相棒・照英が、古典に立脚しながら、今を生き生きと表現する「書」をめざす。古典の美を「吸って」、純粋な気持ちで自分の書を「吐き出す」ことができるよう、「書」との向き合い方から技術までを学ぶ。
                   
                  ★講師
                  ・柿沼康二(かきぬまこうじ)・・・1970年栃木県生まれ。書家。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒。独立書人団独立書展特選、毎日書道展毎日賞、手島右卿賞、東久邇宮文化褒賞など受賞歴多数。
                  ★相棒
                  ・照 英(しょうえい)・・・1974年埼玉県生まれ。俳優。タレント。
                   
                  ★放送ラインナップ
                  7月31日 第1回 「型」あってこその自己表現
                  8月07日 第2回 型を吸う(1) 永字八法を極める ―楷書―
                  8月14日 第3回 型を吸う(2) 書体の根本 ―隷書―
                  8月21日 第4回 型を吸う(3) 流麗の美 ―行書・草書―
                  8月28日 第5回 型からはみ出せ(1) 自由奔放な書 ―木簡から空海まで―
                  9月04日 第6回 型からはみ出せ(2) 岡本太郎の書に挑む
                  9月11日 第7回 型からはみ出せ(3) 筆を使わずに書く
                  9月18日 第8回 自由な「書」への旅 ―筆の里 広島県熊野町―
                  9月25日 第9回 吐き出せ! 今のオレの心を




                  夏場の墨は大変!

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                    JUGEMテーマ:アート・デザイン


                    今年もいつの間にか梅雨が明けてしまいました。

                    いやぁぁぁ〜暑い。

                    自分が汗びしょびしょで字を書くのは一向に構わないのですが墨君が大変嫌がる

                    夏日が続いています。

                    私にとってエアコンというのは墨の為にある。

                    そう言っても過言ではありません。

                    墨は(正確には膠)、多湿、高温、低温を嫌います。

                    20〜22度くらいが最も墨の伸びなど諸々の調子が良いとされています。

                    30度前後の日などは3時間もしないうちに墨は腐敗してきます。

                    徐々に悪臭を放ち始め、刻々と膠特有の粘り気が無くなっていきます。

                    (低温も大敵で、気温10度を下回るころには墨の凝固が始まりドロドロの

                    コロイド状態になってしまいます。一度凍った墨は二度と元に戻ることは

                    ありません。)

                    夏日にうっかりして半日も墨を硯の中に置き忘れたら夕方にはもうお仕舞い。

                    臭いわ、水みたいにさらさらだわ、書いたら汚く滲むわで…泣!

                    これはもうもう捨てるしかありません。

                    濃墨を足して何とかしようとしても腐敗の始まった墨をどうすることもできません。

                    夏は、墨使い切る事が肝心。

                    使いきれないときには冷蔵庫を上手く利用しましょう。

                    奥さんや子供さんにブーブー言われてもめげずに頑張りましょう。

                    書の道は遠し!

                    市販の液体墨汁(黒インク)をお使いの人は私が一体何の事を言っているのやら…

                    ということでしょうが、これをご参考に!


                    ★★★只今康二中★★★

                    The Style Council「Café Bleu」「Our Favourite Shop」



                    「柿沼康二臨書BOX 空海・風信帖 [DVD+テキスト本]」‐その5‐

                    0


                      「柿沼康二臨書BOX 空海・風信帖 [DVD+テキスト本]その5

                      「風信帖三通のなかで三通目が最も素晴らしい。」

                      良く耳にする書家の言。

                      以前の私もそう思っていた。

                      しかし今は少し違う。

                       今回の臨書BOXの収録で三通目最強説が覆えされたような気がする。

                      一通目が頗る難しいと感じたのである。


                      一つひとつの文字がパーフェクト。その完成度ゆえ、硬いとか不自然などの

                      意見もあるが、「じゃ書いてみろ」と言われるとその異常な緊迫感や構築性に
                      驚愕する。


                      一点一画一切隙なく馬鹿丁寧かつフルスペックで書かれている。

                      しかも長文、終始このハイテンションをキープし続ける事自体が

                      もはや人間業ではない。


                      王羲之書の最たる魅力の一つが「調子」であると思う。

                      少しニュアンスは違うが、言いかえるならば「リズム」というのが近い気がする。

                      王羲之風の調子が強く必要とされるのが風信帖三通目。

                      その調子がわかってないとこの三通目の爽快で洗練された空気感を出すことが

                      できず、単に重くやぼったいものとなってしまう。


                      顔真卿ばりの力が漲る二通目にもその「調子」が必要。リズムや緩急が勢いを

                      生み、二通目独特の存在感や蠢きを表出している。


                      一通目は、一文字一文字調子が微妙に違う。だから調子がとれない。時に部分部分で

                      バラバラに書かれたのではないかと疑いたくなるような様々な呼吸が混在し、

                      もし調子よく書いたりなんかするともうこの一通目はお仕舞い。

                      原本からかけ離れた自分勝手な臨書となりとても見られた臨書にはならない。


                      楷書ならまだしも行草スタイルで調子がとれないというのはまさに矛盾である。

                       

                      そこに空海がこの書に込めた謎が隠されているような気がしてならない。


                      つづく

                       

                      ★★★只今康二中★★★

                      「モス コーヒーシェーク」




                           
                           

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                      柿沼康二ブログ:書家・書道家・現代美術家

                      Koji Kakinuma (c)Douglas Benedict
                      (c)Douglas Benedict


                      柿沼康二(カキヌマコウジ)。書家・書道家・現代美術家。 1970年栃木県矢板市生まれ。5歳より筆を持ち、柿沼翠流(父)、手島右卿(昭和の三筆)、上松一條に師事。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒業。2006-2007年、米国プリンストン大学客員書家を務める。 「書はアートたるか、己はアーティストたるか」の命題に挑戦し続け、伝統的な書の技術と前衛的な精神による独自のスタイルは、「書を現代アートまで昇華させた」と国内外で高い評価を得る。2013年、現代美術館において存命書家史上初となる個展を金沢21世紀美術館にて開催。発表作品「不死鳥」(1100×750cm)、「一 (BOSE ver.)」(270×515cm)が同美術館のパーマネントコレクション(収蔵)となる。2013年春の東久邇宮文化褒賞、第1回矢板市市民栄誉賞、第4回手島右卿賞。独立書展特選、独立書人団50周年記念賞(大作賞)、毎日書道展毎日賞(2回)等受賞歴多数。NHK大河ドラマ「風林火山」(2007)、北野武監督映画「アキレスと亀」、角川映画「最後の忠臣蔵」等の題字の他、「九州大学」「九州大学病院」名盤用作品等を揮毫。 NHK「トップランナー」「趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」「ようこそ先輩課外授業」「スタジオパークからこんにちは(2回)、MBS「情熱大陸」、日テレ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」、BOSE社TV-CM等に出演。 伝統書から特大筆によるダイナミックな超大作、トランスワークと称される新表現まで、そのパフォーマンス性は幅広く、これまでNYメトロポリタン美術館、ワシントンDCケネディセンター、フィラデルフィア美術館、ロンドン・カウンティーホール、KODO(鼓童)アースセレブレーションなど世界各地で披露され好評を博す。現在、柿沼事務所代表取締役社長兼所属書家。

                      =WEB SITES=

                      書家/アーティスト 柿沼康二 公式Webサイト
                      書家/アーティスト 柿沼康二 エッセイ集「字書きの泡。」
                      柿沼事務所オンラインショップ
                      株式会社柿沼事務所

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                      作品集

                      金沢21世紀美術館「柿沼康二 書の道“ぱーっ”」カタログ
                      KOJI KAKINUMA "Exploring Calligraphy"


                      →→書籍詳細


                      TARO100祭記念出版
                      「岡本太郎vs柿沼康二 TRANCE-MISSION」

                      本書は、太郎vs柿沼の本であると同時に、 いわば前代未聞のタイポグラフィvs肉筆文字の本である。


                      →→書籍詳細


                      柿沼康二の作品をまとめた初の本格作品集「柿沼康二 書」。
                      東洋経済新報社より発売中です。

                      「この人の作品、狂ってるわ」
                      〜北野武

                      初の本格作品集 「柿沼康二 書」
                      →詳細を読む

                      柿沼康二精選羊毛筆

                      柿沼康二精選羊毛筆
                      「壱型 不死鳥」

                      開発期間2年余り、
                      細微な羊毛を使用した逸品。
                      柿沼の臨書及び創作用筆。
                      半切2行書き作品にも
                      不死鳥
                      購入する

                      柿沼康二精選羊毛筆
                      「壱型 澄心(ちょうしん)」

                      細線、線の細かさ、かすれを
                      生かした臨書及び創作に適した
                      上級者向けの逸品
                      澄心
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                      柿沼康二精選羊毛筆
                      「壱型 心花(ときめき)」

                      「壱型 澄心」を一回り小さくし
                      書道中級者から上級者まで
                      より使い易く改良を加えました

                      購入する

                      柿沼康二推奨初級者向け
                      兼毫筆「かき★★かき」

                      小さなお子様から書道初心者
                      でも使いやすい、
                      上質の羊毛にヒゲ(羊の尾の毛)をブレンド
                      柿沼康二推奨初級者向け兼毫筆「かき★★かき」
                      購入する

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