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    • 2020.05.12 Tuesday
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    究極の遊び

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      JUGEMテーマ:アート・デザイン

       

       

       

       

       

       

       

       

      先週末、4日がかりで大作の制作をした。

       

      1ヶ月ほど前、親交のある米問屋田島屋の田嶋社長から「新倉庫、この時期余裕があるから一度使ってみる?」とのお誘いをいただき、先ずは下見に行った。そこはバスケットコート4面入り天井も半端なく高い。

       

      そんな巨大な倉庫が15棟前後、何から何まででかく、工場周辺の風景はまるでアメリカン。

       

      この大きな空間を使わせていただくことになった。

       

       

       

      常識的なサイズならばまだしも、普通、平面作家が超のつく大作を創る時、展示会やイベントの趣旨、そして展示する壁ありきでサイズなり表現を決めるものだ。

       

      さもないと作ったものが大きすぎて飾れないということになりかねない。

       

      しかし、今回は会場ありき。

       

      一生飾れるところが見つからない可能性を多く秘めた究極の無目的的制作。

       

      滅多に拝ませていただけないこの会場でしかできない表現を書くべきだと思い算出したサイズ。

       

      何と横幅25m、縦3.6mの超超大作。

       

      誰一人として俯瞰視できない規模。

       

      金沢21美の「不死鳥」「行行」超え。

       

      3×6尺の画仙紙を52枚。すなわち畳52枚以上のサイズ。

       

      面積的に、これまでで最大の作品である。

       

      外気は35度、湿度90%、倉庫内15度、湿度55%と言うこれまた痺れる環境差。半袖短パン、長袖長ズボン+分厚い靴下という着替えを繰り返し、猛暑と冷蔵庫のようなところを何度も行き来した。

       

      準備に2日半、そして制作。完全乾燥と片付けまで約2日。

       

      用意したかなり濃い目の青墨は何と120リットル。

       

      4,5年かけて地味に作り貯めし続けた貴重な墨をほぼ全部使用することになった。

       

      紙貼り、毛氈の結合も大変な作業だったが、この墨作りに時間と体力を奪われ、刻々と体のあちらこちらから悲鳴をあげた。

       

      組み立て式の特注大筆、大中小3種をいっぺんに使用するのも今回が初めてのこと。

       

      一作品に連根筆25本を使用した。

       

      ムービー撮影の郡司正人さんのカメラ4台。

       

      フォトグラファー野瀬勝一さんの新兵器、ドローン撮影を新たに導入。

       

      バケットマンの和気真憲さん

       

      その他、鬼の準備と鬼の片付け柿沼組数名。

       

      田島屋組からは、田嶋社長、奥様、新太郎さん、啓人さん、社員の方々、皆さんにご協力していただいた。

       

      規模、労力、撮影法、経費的にもマックスお馬鹿でお化け企画となった。

       

       

       

       

       

       

      もし知らない人が見てたら、一体ここにいる人達は、これから何をするのだろう。

       

      また何がしたくて、大の大人が汗を流しながら真剣に働いているのだろう。

       

      どこからどう見ても“書”の制作とは結びつかない摩訶不思議な現場となった。

       

       

       

      表現素材は「??」の連続で本当の「??」を捉えるというコンセプト。

       

       

       

      自分自身、そして書表現の限界への挑戦といえば聞こえがいいのだが、

       

      今回はこれまでとかなり違う心持ちだった。

       

       

      力まない

       

      作り込まない

       

      細かいことは捨てる

       

      楽しむ

       

      やること自体に意義がある

       

      冷静な爆発

       

      無目的

       

      真剣に遊ぶ

       

      やり抜く

       

       

      そうでなかったら自分も関係スタッフにも破綻が生じ、作品は残らない。

       

      皆さんに支えられながらなんとか準備が間に合い、作品を作り、撮影し、乾燥し、保存することができた。

       

       

      果たしてこの作品が日の目を浴びることがこれから起こり得るか正直わからない。

       

      ただ、自分しか発想できないコンセプトで自分の生きた証とも遺言とも言える

      バケモノを創り出した。

       

       

       

       

       

      自分らしく生きる。

       

      今を書き、今を動き、今を飛び、今を生きる。

       

      本当に美しい旅だった。

       

      2017年、私の夏が終わった。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       


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        柿沼康二ブログ:書家・書道家・現代美術家

        Koji Kakinuma (c)Douglas Benedict
        (c)Douglas Benedict


        柿沼康二(カキヌマコウジ)。書家・書道家・現代美術家。 1970年栃木県矢板市生まれ。5歳より筆を持ち、柿沼翠流(父)、手島右卿(昭和の三筆)、上松一條に師事。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒業。2006-2007年、米国プリンストン大学客員書家を務める。 「書はアートたるか、己はアーティストたるか」の命題に挑戦し続け、伝統的な書の技術と前衛的な精神による独自のスタイルは、「書を現代アートまで昇華させた」と国内外で高い評価を得る。2013年、現代美術館において存命書家史上初となる個展を金沢21世紀美術館にて開催。発表作品「不死鳥」(1100×750cm)、「一 (BOSE ver.)」(270×515cm)が同美術館のパーマネントコレクション(収蔵)となる。2013年春の東久邇宮文化褒賞、第1回矢板市市民栄誉賞、第4回手島右卿賞。独立書展特選、独立書人団50周年記念賞(大作賞)、毎日書道展毎日賞(2回)等受賞歴多数。NHK大河ドラマ「風林火山」(2007)、北野武監督映画「アキレスと亀」、角川映画「最後の忠臣蔵」等の題字の他、「九州大学」「九州大学病院」名盤用作品等を揮毫。 NHK「トップランナー」「趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」「ようこそ先輩課外授業」「スタジオパークからこんにちは(2回)、MBS「情熱大陸」、日テレ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」、BOSE社TV-CM等に出演。 伝統書から特大筆によるダイナミックな超大作、トランスワークと称される新表現まで、そのパフォーマンス性は幅広く、これまでNYメトロポリタン美術館、ワシントンDCケネディセンター、フィラデルフィア美術館、ロンドン・カウンティーホール、KODO(鼓童)アースセレブレーションなど世界各地で披露され好評を博す。現在、柿沼事務所代表取締役社長兼所属書家。

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        書家/アーティスト 柿沼康二 公式Webサイト
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        作品集

        金沢21世紀美術館「柿沼康二 書の道“ぱーっ”」カタログ
        KOJI KAKINUMA "Exploring Calligraphy"


        →→書籍詳細


        TARO100祭記念出版
        「岡本太郎vs柿沼康二 TRANCE-MISSION」

        本書は、太郎vs柿沼の本であると同時に、 いわば前代未聞のタイポグラフィvs肉筆文字の本である。


        →→書籍詳細


        柿沼康二の作品をまとめた初の本格作品集「柿沼康二 書」。
        東洋経済新報社より発売中です。

        「この人の作品、狂ってるわ」
        〜北野武

        初の本格作品集 「柿沼康二 書」
        →詳細を読む

        柿沼康二精選羊毛筆

        柿沼康二精選羊毛筆
        「壱型 不死鳥」

        開発期間2年余り、
        細微な羊毛を使用した逸品。
        柿沼の臨書及び創作用筆。
        半切2行書き作品にも
        不死鳥
        購入する

        柿沼康二精選羊毛筆
        「壱型 澄心(ちょうしん)」

        細線、線の細かさ、かすれを
        生かした臨書及び創作に適した
        上級者向けの逸品
        澄心
        購入する

        柿沼康二精選羊毛筆
        「壱型 心花(ときめき)」

        「壱型 澄心」を一回り小さくし
        書道中級者から上級者まで
        より使い易く改良を加えました

        購入する

        柿沼康二推奨初級者向け
        兼毫筆「かき★★かき」

        小さなお子様から書道初心者
        でも使いやすい、
        上質の羊毛にヒゲ(羊の尾の毛)をブレンド
        柿沼康二推奨初級者向け兼毫筆「かき★★かき」
        購入する

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